地籍調査と連携した県道用地取得について

摘要

今回紹介する事例は、県道〇〇線〇〇工区の改良工事に伴い取得が必要となるある土地について、登記所備え付けの公図と現地との蔀離により登記処理が困難な状況であったことから、国土調査法に基づく地籍調査を県公共事業（当該道路改良事業）費により行うことで円滑な用地取得を図った事例である。公共用地の取得にかかる登記処理においては、相続問題等様々な障害が出現する。 その一つとして、地権者立ち会しミにより作成した用地調査等の成果図と登記所備え付けの公図（旧土地台帳附図である切図）との間の著しい帝離により、現状では分筆登記等が困難（場合によっては不可能）となる事例も少なくない。その際、公図と整合しない区域が広範囲にわたるため、地図訂正による処理が困難なケースも見受けられるところである。