香りと色を連鎖学習するミツバチ

摘要

音や香りなどが引き金となって，それに関係あるずっと以前にであった出来事が，鮮やかに思い出されることは誰にでも経験があると思う．このような別種の感覚からの“連想学習”はヒトなればこそと思えるが，実はミツバチもこの種の学習能力が高いことをSrinivasanらが報告している．彼は，マンゴーの匂いのときは黄色に行くと砂糖水がもらえ，レモンの匂いのときは青に行くと正解という．ように，蜂が匂いから正解の色を連想できるかを調べた．これを調べるには，蜂に2種の刺激をペアにして順次呈示して訓練し，ただし，はじめの刺激である匂いに出会ったときには色が見えないようにしておく必要がある．