簡易スクリーニング手法による小児生活習慣病対策の研究について

摘要

近年，核家族化，経済の進展，外食産業の発達等に伴い，夜型化や個食化、外食化など子どもの生活環境に大きな変化が生じている。学童期は，将来にわたる　基本的な生活習慣が形成される重要な時期であるにも　 かかわらず，こうした生活環境を背景に，肥満などの　健康上の問題が生じている。 例えば，肥満や冠動脈．の　 脂質沈着等の動脈硬化初期病変が学童にも認められており，成人の進行した病変へと進展する可能性が高いことも報告されている。このため，小児肥満等小児生活習慣病の早期発見、早期改善が求められている。 しかし，学校の健診体制は未整備で，小児生活習慣病予備軍のスクリーニングは，学童への負担や費用がかかることから未実施の現状である。