マウス生体内に ラッ卜の腾臓を作製

摘要

人工多能性幹細胞（iPS細胞）の樹立によって，患者自身の多能性幹細胞か ら望みの細胞を作り出すこどが現実となろうとしている。しかし，それら から複雑な臓器を作ることは技術的に困難である。そこでわれわれは，多 能性幹細胞のもつキメラ形成能を利用し，動物の体内で臓器を作れないか と考えた。本稿では,この新たな臓器再生の可能性を示す，マウスの中にラッ 卜のiPS細胞由来の臈臓を作るという実験を紹介したい。