うつと遺伝子

摘要

「うつ」は症状名であり，うつ状態を起こす疾患には，大うつ病（以下，うつ病と略す），双極性障害，気分変調症，一般身体疾患に伴ううつ病など，ざまざまなものがある（表1）。 また，うつ病の中には，従来「内因性うつ病 工群簸肖欷靠工Δ乃aが奏効しやすい典型的なうつ痛から，潜在性脳梗塞を伴う老人の難治性うつ病，人格障害や不安障害を合併するような若年の非定型うつ病 獐煼à巫鄤郡工搿讣竟澬预Δ牟　梗痹诘膜仕珮O性障害である「双極スペクトラムうつ病」など，さまざまな状態が含まれる（表2）。 うつは，日本においては，がんに次ぐ社会負担となっている病気であり，現代において，命を失う病気の第一はがん，仕事ができなくなる病気の第一はうつ，と言っても過言ではない。