ゲームフィッシュとしての養殖マス類

摘要

養殖生産された淡水の魚の中でマス類は、食品としてだけでなく釣り用の魚=ゲームフィッシュとして大量に消費されることが大きな特徴です。食品としては、輸入サケマス類や海産魚と市場が競合します。しかし、ゲームフィッシュの市場は外国産と争うことはなく、海産魚では代替とならないので、ライバル商品がない市場と言えます。全国養鱒技術協議会による全国サケ科魚類種卵.種苗生産状況調査によれば、2009年次に生産された稚魚の14%が放流に使われています。同じくマス類流通加工実態調査によれば、07年次の出荷形態別取扱量で、放流用(ほかの養魚場への移動を含む)と釣り堀用を合計した比率は24%となっています。ゲームフィッシュとしての市場は大切な販路であると言えます。