肥育豚での窒素排泄量低減技術におけるアミノ酸要求量の重要性

摘要

国内の豚飼養頭数は990万頭で横道い状態であるが、1戸当たりの飼養頭数は着実に増加している。 特に、全国の豚飼養頭数の33％を占める九州、沖縄地域では、1戸当たりの豚の飼養頭数が平成元年には264頭であったのが、平成11年には853東と急激に増加している。 こうした大規模化の進展は糞尿の局地的な集中につながり、それに伴う環境問題の発生が懸念きれている。畜産業から排出される環境負荷物質の中でも、窒素は富栄養化による水質汚濁や硝酸性窒素による地下水汚染の原因となりうるため、その排出税制が強化される方向にある。 具体的には、平成10年10月の水質汚濁防止法の一部改定により、畜産農業に関わる窒素排出基準は、最大値700（日間平均値350）mg／Lから260（200）mg／Lに引下げられた。 しかし、この規制値は一般基準（120（60）mg／L）より規制の硬い暫定基準であり、平成15年には、見直しが予定されている。