完全協業システムを取り入れた自給飼料生産と合理的分配方式

摘要

はぐくみ農業協同組合国府酪農部は酪農家が集まって立ち上げた酪農組合を起源とし、部員（酪農家）の情報交換、相互理解の精神を発展させようと、協業による自給飼料生産を基本として土地集積による自給飼料の増産、共同による労働力確保、サイロ会計システムの構築など、これまでの機械利用組合や共同生産と異なった部員の合意形成に基づくシステムを構築したものである。 この結果、自給飼料の品質向上対策や婦人労働の軽減はもとより、都市近郊でも自給飼料給与型酪農を可能にし、飼養規模の拡大に発展させてきた。 また、当該地域で盛んなハクサイを始めとする野菜生産における有機質の必要性に対応するために畜産と耕種の経常間交互輪作を取り入れるなど、地域に根ざした活動が展開されている。