Di相場は底打電も価格安定で健全に産業発展

摘要

ネオジム鉄ボロン（Nd－Fe－B）系ボンド磁石で世界最大手·成都銀河磁体の呉志堅総経理は先月9日開催の日本ボンド磁性材料協会（芳賀美次会長）の「BMシンポジウム」で講演し，ネオジム磁石離れが起きた用途に反転攻勢をかける意気込みを語った。10年9月下旬の尖閣諸島問題と，11年夏頃まで続いた空前の相場高騰により，中国内外でレアアース離れが進んだ。永久磁石市場でもユーザーの多くがフェライト磁石に置換え，ネオジム磁石離れが起きた。レアアース相場は11年秋から5年ほど低迷するものの，ネオジム磁石の生産量は10年以前の状態に戻っていない。金属ジジム（Di，主にネオジムNdとプラセオジムPrの混合物）の相場が高騰すれば，再びネオジム磁石離れが起きかねず，中国の磁石業界は政府に価格安定を働きかけてきた。呉総経理は「11年夏のような相場暴騰はもうない。今後は生産者が収益を出せる36～42万人民元（現在のレートで51～60ドル／kg）で安定するだろう」とみる。