北京五輪に内けた環境対策が原料採掘に影響--四川大地震による還元材FeSiの価格立昇も影響

摘要

マグネシウム(Mg)の国際相場が6,100ドル/t（中間値6月11日現在）と価格去昇が淀まらない。 特にここへきての高騰は，世界供給の7～8割を占める中国での供給不安が引き金となった。 北京オリンピックに向けた環境対策の一環として，7月頃に原料ドロマイトの採掘にダイナマイトの使用が禁止されることから需要家の間に供給不安が広がったことや，5月に発生した四川大地震によりMg?製錬に使うフェロシリコン（還元材）の価格が高騰したことなどが影響している。 「オリンピック後には一時的に価格は下がる」（業界関係者）とみられているが，「四川大地震の復興でアルミ合金添加向ゆなどに需要が高まる可能性が強い」（同）ため，当面は高い水準を保っ公算が大きい。