ロータリ·パーカッション掘削における岩石掘削特性に関する研究

摘要

パーカッション掘削における岩石の掘削特性に関しては不明の点も多く，また，パーカッション掘削機の設計などを行うのに必要な基礎データも極めて少ない状況である。 そこで，本研究ではローラコーンビットを用いて硬質な花崗岩と安山岩および中硬質の安山岩に対してロータリ掘削とロータリ·パーカッション掘削を行い，主としこ掘削エネルギーの観点から各岩石の掘削特性を評価した。主な研究結果は以下のようにまとめられる。 （1）ロータリ据削とロータリ·パーカッション掘削の比エネルギーの最小値は，掘削した岩石の一軸圧縮強度と大雑把に一致した。 （2）特に硬岩の場合，ビット荷重に伴うロータリ·パーカッション掘削の比エネルギーの変化は，ロータリ掘削に比べてかなり小さかった。 （3）花崗岩をロータリ·パーカッション掘削したときのロータリ据削の成分（振削速度と回転エネルギー）について検討したところ，これらの成分は通常のロータリ据削の成分と概ね等しいという推定結果を得た。 今後ともパーカッション掘削に関わる研究を継続し，本論文において残されたいくつかの課題を解決したいと考えている。