CCSの法的問題--制度整備を先行して進めた海外事例の分析

摘要

2013年12月，英国では更なる電力市場改革を実現するための新エネルギー法が成立した。同法にはCCS（CarbonCaptureandStorage：地球温暖化効果ガスである二酸化炭素の回収及び貯留）によるCO_2排出削減や固定価格買取制度の導入が規定された。CCSの研究開発や実証への支援は既に制度化されていたが，これによって一貫した包括的CCS制度が完成したことになる。CCSの導入·普及に先進的に取り組んでいる国の制度には，経済的インセンティブの付与が組み込まれているが，その手接が規制的なものから自発的実施を促すものへと移行するように設計されているものが多い。