複数熱源による溶接変形特性に関する熱伝導論的検討: 複数熱源を用いた温度場制御による溶接変形制御手法に関する研究（第1報）

摘要

溶接施工時に発生する溶接変形は，製品の美観を損なう他溶接構造物の強度や性能に種々の悪影響を及ぼす可能性があるため，その把握や低減が重要な技術課題となっている．従来から，材料の種類を問わず種々の有用な溶接変形低減手法が開発されているが，これらは施工の時間関係から以下のように三種類に大別できる．（1）溶接施工前に変形量を見越した上での事前処理，（2）溶接中に発生する変形を直接低減させる方法，（3）溶接施工後の矯正，である．