ウレタンゴム系塗膜防水と改質アスファルトシート防水による防滑性ビニル床シート仕上げ複合工法の開発

摘要

近年の大型台風や地震の被害で起きる仕上げ材の部分的な損傷による漏水が招く，深刻な問題にも着目せねばならない。当該工法に利用している改質アスファルトシートは,勾配屋根の屋根葺き材を留付ける釘に対して高い釘孔シーリング性を持っており，粘着層付きのものであれば，強風による屋根葺き材損傷に伴う漏水リスクの軽減も期待できる。下葺き材における防水対策の選択肢として,より広く認知されることが望まれる。また，中大規模木造でも屋上利用の活性化，多様化にも期待がかかる。屋上緑化は保水排水機能を有す植栽暗渠基盤が整備されているが，雨水貯留ゃソーラー発電との共生，さらなる仕上げ材の充実など，依然として開発の余地がある。当社は進化する木造建築を守る防水の開発を適宜推進していく。