北海道の観光名所，小樽運河と天狗山および運河の水質保全に配慮した水産加工工場の排水処理

摘要

小樽の歴史は札幌ょりも古く，江戸時代後期にニシン漁の港町として栄えていた。札幌の開拓が始まったのは1868年（明治元年）であるが小樽は1865年（元治2年）であり，当初はアイヌ語の「ォタルナイ」といわれていた。「ォタルナイ」とは「砂浜のなかの川」という意味であり，海辺近くに川が流れている場所のことである。「オタルナィ」が「小樽」に変わったのは1869年（明治2年）のことであり，北海道開拓使による開拓が本格的に開始された年に当たる。1880年（明治13年）には北海道で最初の鉄道が敷設されて，小樽の手宮から札幌まで開通した。この路線は手宮線とよばれて，1985年（昭和60年）の廃止まで石炭の運搬や魚介類の搬入作業で活躍した。1903年（明治36年）に旧国鉄の小樽駅は開業したが鉄道網の拡張に伴つて1905年（明治38年）に現在の場所に移転したため，もともとの小樽駅は南小禅駅として存続している。現在の小樽駅の駅舎は1934年（昭和9年）に完成した3代目であり，1日の乗降人員は約9,000人である。一方，1958年（昭和33年）に建設された南小樽駅の駅舎も3代目であり，1日の乗車人員は2,000人前後である。