森林水源滴養機能の研究方向・研究方針を問う: 「交わりの流域情報」から「結びの流域情報」への転換

摘要

現代社会において環境保全や自然災害などの様々な観点から環境問題への社会の関心は高く，森林の諸機能に対する期待も大きい。森林があれば洪水も渇水も起こらず気候も緩和されるという概念は広く人々に抱かれてきた。また世界の水資源の確保の重要性も指摘され（Oki & Kanae，2006），水源滴養機能に対する期待は大きい。サントリーやコカコーラなどの企業も，森と水に関する発信をし啓発活動を進めている。