震災直後，東京を停電から救った「共同溝」の存在: 都市の送配電線地中化，災害に強い国づくりの第一歩に

摘要

東日本大震災の発生から2年余が経過した。しかし，震災で命を奪われた多数の方々の無念と御遺族の皆様の深い悲しみを思うとき，いまなお哀惜の念に堪えない。国家を挙げて，一日も早い被災地の復興，被災者の生活再建に全力を注ぐとともに，今回の教訓を検証し，被災地だけでなく日本全土で，災害に強い国づくりを進めていかなければいけないという思いを新たにしている。震災当日，東京は，電力供給をある程度確保することができた。本稿では,その状況について，都市インフラである道路との関係を踏まえて考えてみたい。