大阪大学大学院工学研究科地球総合工学専攻建築•都市環境工学研究室

摘要

本研究室は，大阪大学工学部建築工学科の第4番目の 研究室として1966年に設置された研究室であり，建築 工学科のなかで，唯一人と環境との関係や，室内環境の 制御技術について研究を行ってきた.初代の教授は伊藤 克三先生で，見やすさを中心とする視環境に関する研究 を進められた.二代目の教授が楢崎正也先生で，建築内 外の空気環境に関する研究を展開され，そのなかで，建 築室内での在室者の快適と健康を確保するために必要と なる必要換気量の研究に注力された.当時の楢崎先生の ご研究が現在の日本建築学会環境基準AIJES-A003-2005 「室内の臭気に関する対策•維持管理規準•同解説」の 体臭•たばこ臭制御の主要な根拠として引用されてい る.楢崎先生は他にも，室内の浮遊粉塵の消長をはじめ とする室内空気質に関する研究，自然換気量予測や換気 量測定法などの換気に関する研究など，空気環境全般に わたって様々な研究を展開された.