下水道事業におけるライフサイクルアセスメントの取り組みについて

摘要

公共施設は，その施設が，将来にわたって経済的にも構造的にも安定かつ安全に機能が発揮できるように計画•立案し建設•運用されることが求められている。下水道事業は，都市内の公衆衛生の確保や公共用水域の水質保全がその主たる目的であり，一般的には都市内のもつとも標高の低い位置に下水処理場を建設しサービスエリァ内の住居や事業所からの排水を下水道管渠を用いて自然流下方式で収集し浄化して公共用水域に放流する。持続的な下水道サービスを実施するためには，経済的な下水道施設建設技術や効率的な維持管理技術の採用はもとより，安定した下水道経営が将来にわたって実施できるように下水道経営計画を立案することが必要である。