現場で役立つシミュレーション計算〈その1〉

摘要

電気回路の多くは、回路に応じた計算式を適用して電圧、電流などを求めることができる。図1にいろいろな回路例を示す。図1(a)、(b)は過渡現象の解として求められるが、図1(c)の多段回路を解くのは容易ではない。ここで、役立つのがシミュレーション計算である。シミュレーション計算は近似解法であるが電気回路以外の実務的な計算にも適用できるので応用範囲は広い。本稿では、いくつかの回路例についてシミュレーションの考え方と計算の進め方について解説する。シミュレーション計算は、多数回の計算の繰り返しとなるので、パソコンの計算ソフト「ェクセル」によって進めるが、その手順についても詳しく述べる。