サーミスター主要3社13年度は販売好調 生産拠点の増強·分散加速

摘要

サーミスターメーカー主要3社の2013年度(14年3月期)決算が出揃った。13年度はサーミスターセンサーの需要が増加し、3社いずれも計画を上回る売上高を達成した。一方、前年度比で大幅な増益を達成した芝浦電子、SEMITECに対し、大泉製作所は営業赤字が拡大するなど、収益面で明暗が分かれた。サーミスターは、温度により抵抗値が変わる現象を利用した温度センサーだ。素子の材料としては、温度によって抵抗の値が変化する酸化物半導体材料が広く使われている。サーミスターには様々な種類があるが、一般的には、温度が上昇すると抵抗値が下がるNTCサーミスターセンサーが温度測定用に使われている。国内では芝浦電子、大泉製作所、SEMITECといった事業メーカーが製造·販売している。近年、環境、省エネ、安全などのキーワードを背景にサーミスターセンサーの需要は増えている。業界トップの芝浦電子は、11年度に過去最高の170億円を売り上げたが、13年度の売上高は187億円と過去最高を更新した。空調、住設関連、自動車用センサーの売り上げが順調に増加し、素子のも自動車用を中心に好調に推移したことから、12年度比で大幅な増収増益となった。