100億年前の宇宙鉄の存在量推定

摘要

東京大学大学院理学系研究科の鮫島寛明特任助教を中心とした研究グループは、東京大学と京都産業大学が共同開発した近赤外線高分散分光器WINEREDをヨーロッパ南天天文台(ESO)が所有する南米チリの新技術望遠鏡に搭載し、約100億光年離れたクエーサー6天体の分光観測を実施。取得したスペクトルに見られる輝線の強度から鉄とマグネシウムの存在量比を推定したところ、宇宙化学進化の理論モデルと一致することを突き止めた。