ネイチセー★ハイライト

摘要

人間に似た物体がプタゃバッファローの狩りを行っている場面を描いた洞窟壁画がィンドネシァで発見され、少なくとも4万3900年前のものと年代测定された。この壁画は、世界中に存在する狩獵の場面を描いた形象芸術として報告されたものの中で最も古い。最古の時代の物語の伝え方を解明する上で役立つ最も直接的な知見のいくつかが、有史以前の洞窟美術によってもたらされている。ヨーロッパの後期旧石器時代（約2万1000～1万4000年前）の洞窟美術には、見覚えのある場面での人間と動物の相互作用を捉えた画像として最古のものが含まれている。また、洞窟美術には動物と人間の性質を両方備えた抽象的存在（獸人）が描かれたものもあり、何らかの物語を伝える役割を果たしていた可能性が非常に高い。今回のMaximeAubert、AdamBrummらは、インドネシアのスラウエシ島にある鍾乳洞（プル•シポン4洞窟）で発見された精緻な壁画について説明している。まず、ウラン系列分析を行って、人間に似た物体が6匹の動物（2匹のブタと4匹の小型バッファロー）の狩搠を行っている場面と考えられる幅4.5メートルの単色の岩壁画の年代測定を行つた。これらの動物とともに描かれていたのが、槍やロープを持つた小柄な人間に似た物体で、少なくとも8体見つかった。また、人間に似た物体と動物は、同じ芸術スタイルで同時期に描かれており、同じ技法と濃赤色の顔料が使われていた。人間に似た物体は、いずれも同じような風化状態を示していた。動物と人間に似た物体が並存しているところは、狩猫の物語の一場面であることを示している。この人間に似た物体は、単純化され、高度に様式化された形状で、いくつかの例では、顔面下部が突出して、ィヌ、ネコ、ゥマ、ブタの鼻に似ており、その他にも動物に似た特徴のあることが確認された。