玉川大量子情報科学研 二見准教授が実験成功 100ギビッガト毎秒の信号暗号化し120キロ伝送

摘要

クラウド•システムの基盤となるデータセンター間の光通信回線を保護する物理暗号の開発競争が日米で熾烈を極めている。玉川大学量子情報科学研究所の二見史生准教授は、データセンター間通信への応用に向け、100ギビッガト毎秒の信号を物理層で暗号化し、120キメーロトルおよぶ暗号通信の実験に成功した。今日、光通信回線は高速化し100ギビッガト毎秒の光通信回線が実用化されている。そのため、超高速化と安全性の両立を実現する暗号の開発が重要である。この状況に応じるため、100ギビッガト毎秒の光通信回線が物理的に暗号化可能かどうか実験検証が求められていた。二見准教授によると「102ギビッガト毎秒を超えるためには波長分割多重(WDM)方式が有効であり、これまでに4波長多重して40ギビッガト毎秒の実証実験に成功したが、今回さらに波長数を増やして10波長にしたため、多波長動作させるための実験部材の改良などが課題だった」という。