脳活動から夢を推定「7割超」内容的中 ATR成果

摘要

ATR脳情報研究所神経情報学研究室の神谷之康室長らは、睡眠中のヒトの脳活動パターンから見ている夢の内容を推定することに成功した。自発的に生じる脳活動の機能の解明やブレイン·マシン·インターフェース、心理状態の可視化、精神疾患への診断などに貢献することが期待される。サイエンス·オンライン版に4日、掲載された。実験では、27～39歳の3人の被験者に脳波計を付けた状態でfMRI装置の中で眠ってもらい、脳波計でレム睡眠を確認したらすぐに起こし、今見た夢の内容を聞き取ることを繰り返した。7～10日にわたって実験を行い、一人あたり200回以上の視覚的な夢とfMRI画像を取得した。得られた夢に現れる単語(物体や風景を表す名詞)を抽出し、言語データべースを用いて解析することで、男性、女性、車、ビル、部屋、道など、約20の物体カテゴリーに分類した。