光学活性有機化合物 東海大 新たな解析手法開発

摘要

東海大学先進生命科学研究所の蟹江治教授らの研究グループは理研と共同で、光学活性(キラル)有機化合物の新たな解析手法を開発した。4日付けのサイエンティフィック•リポーツに掲載された。研究グループは、QIT(四重極イオントラップ)型の質量分析装置を利用して、ジアステレオ異性体(光学異性体でも鏡像異性体でないもの)の対として、キラル分子を判別することに成功した。この手法はエネルギー分解質量分析法というもので、電圧を制御して分析対象の分子イオンを活性化し、ヘリウムなど不活性ガス分子と衝突させることでフラグメント化するMSMS実験を行い、分子イオンの開裂(解離)過程をエネルギーの項目で観察する。