医科歯科大マクロファージの源となる細胞発見ガンや難治性炎症疾患治療に期待

摘要

東京医科歯科大学難治疾患研究所の樗木俊聡教授と川村俊輔さん(研究支援員)らの研究ダループは、ヒト単球のみを生み出す細胞「ヒト共通単球前駆細胞(human cMop)」を発見したと発表した。ヒトの臍帯血および骨髄細胞を用いて細胞表面に発現する膜タンパク質分子をスクリーニングすることで、この前駆細胞「GMP」のうち単球のみに分化するものを判別できることを突き止めた。単球はガン組織や難治性炎症疾患の悪性化に関与するため、cMopを標的とすることでヽこれら疾患が治療できる可能性が示された。研究グループは現在、製薬企業と共同で治療薬の探索を進めているという。成果は国際科学雑誌「Immunity」5月16日オンライン速報版で公開された。