人類と地球にとって持続可能な開発目標 ICSUなどの研究グループ指針を発表

摘要

国際科学会議(ICSU)を中心とする研究グループ(東京工業大学大学院社会理工学研究科の蟹江憲史准教授ら11人)は、ミレニアム開発目標(MDGs)に続く2015年以降の開発アジェンダを構成する持続可能な開発目標(SDGs)のあり方について、暫定的に6つのSDGsの提案を学術雑誌『ネイチャー』誌上で発表した。持続可能な開発の概念は、これまでの経済、社会、環境の3つの柱ではなく、環境を人間開発にとって必要不可欠な前提条件ととらえ、その上で初めて社会と経済の持続可能性が成り立つという新パラダイムを提唱。蟹江准教授は「SDGsの国際論議は、この3月に国連で正式にスタートしたばかりで、今後は、国連を中心とする政府間の論議と、科学的検討との間のリンケージがきわめて重要となります」という。それだけに今回の提案は、SDGsのあり方を決定する方向性に大きな影響を与えるものと注目される。