アデランスとSpiber新たな毛髪素材の共同研究開発開始

摘要

アデランスとSpiberは19日、新たな毛髪繊維の共同研究を本格的に開始したことを発表した。ここで開発された構造タンパク質を使った人工毛髪は2年後の商品化を目指すといSpiberは、慶応義塾大学発ベンチヤーで、強さやしなやかさを持ったクモ糸繊維を人工的に合成する技術を基に創業した。生物が合成するタンパク質でも細胞骨格など構造的な役割を持つ構造タンパク質。同社ではこれを遺伝子レベルで設計し、特性を満たす素材を微生物による発酵プロセスで生産している。これまでアウトドアメーカーと提携して新素材の開発などを行っている。一方、長年毛髪等に関わる商品を開発、販売しているアデランスでは、ウイッグ用の人工毛髪の研究を進めている。現在はポリアミドを原料としているが、石油由来であることなどから、代替できる素材を探していた。毛や爪を構成するケラチンや皮膚などのコラーゲンも構造タンパク質であることから、業界ではタンパク質を使った人工毛髪の研究が進められていたが、切れやすく弱いなど思うような機能がでなかった。