人工細胞核構造を構築「世界初」受精卵中で成功近畿大など、今後は「完全」めざす

摘要

近畿大学、大阪大学、情報通信研究機構の研究グループは、DNAを結合させた微小ビーズ（DNAビーズ）をマウス受精卵の細胞質内に導入することでどのような生命現象が起こるかを観察、人工的に細胞核構造を作り出すことに世界で初めて成功した。真核生物の細胞核は染色体を核膜で包むことで構成されている。またヽ遺伝子を働かせ、それらの情報を正確に伝えるためにヽ細胞核は細胞周期依存的に規則的な崩壊と再構築を繰り返すが、有糸分裂でいったん崩壊した核がどのような仕組みで再び構築されるのか、不明な点が多く存在する。