水質浄化対策がもたらす湖沼生態系構造の変化と生態リスク

摘要

1960～70年代，さまざまな水域で水質汚濁が大きな環境問題となった。そのため，この問題の解決に国をあげて取り組んできた。その結果，河川ではBODの環境基準値の達成率が，75年頃の約50%から04年には90%にまで上昇した。一方，湖沼の水質浄化の進行ははかばかしくなく，CODの達成率は04年時点でわずか51%であった。