構造物騒音低減に対する線路構造システムとしての取り組み

摘要

スラブ軌道等の直結軌道を敷設したコンクリート・鋼構造物では，車輪とレール間で発生した振動の伝播により構造物自体から生じる構造物騒音や地盤等を介して伝播された振動により沿線構造物から生じる騒音が環境上の問題になっています。これらを効率的に低減させるためには，軌道構造，高架橋/橋梁本体およびこれらのインターフェース（床版構造等）から成る線路構造システムの各構造における対策をはじめ，それらを総合する取り組みが重要になります。ここでは，構造物騒音低減の取り組みのうち，フローティング・ラダー軌道を用いた線路構造システム，ならびに，高架橋/橋梁本体の低騒音設計等に資する構造物騒音解析ツールの概要をご紹介します。