鋼管群杭を用いた線路上空建築物の設計手法

摘要

地中梁がなく階高が高い等の構造的特徴を有した線路上空建築物は，杭基礎構造として場所打ちRC杭を採用することが多いが，1柱-1杭形式となることから構造安全性の確保のために大口径杭になり易く施工上の制約が大きい。一方，鋼管杭を群杭利用する方法が考えられるが，地中梁が無いために杭頭接合部の回転に伴って群杭には一般的な建築物に比べて大きな偶力が作用する。しかし，偶力作用下での地盤ばねの群杭効果や鋼管柱-鋼管群杭RC接合部の力学的挙動については不明な点が多く，設計法として体系化されていない。