シリーズ「鉄道施設インフラの海外展開」スウェーデンの鉄道事情と日本の技術協力

摘要

スウェーデンと筆者の関わりは、2013年4月にストックホルムで開催されたスカンジナビア高速鉄道セミナーで、日本の鉄道の雪害対策について講演したことに始まる。当時のスウェーデンの鉄道は、豪雪により、列車の運行が大幅に遅延したことにより、定時運行を維持できない状況にあった。その対策のため、スウェーデン側から日本での雪害対策の実情の紹介を要請されたことにより講演を行った。さらに、この講演を聴講していたスウェーデンのコンサルタントから筆者の所属する日本コンサルタンッ㈱にスウェーデン運輸庁(TRAFIKVERKET)が発注する「スウェーデン高速鉄道(束線)」の技術サービスに共同で応札の打診があり、2014年5月25日に応札、同年6月12日に優先交渉権を獲得、同月22日に正式に落札した。