英米の鉄道システム発展の歴史的考察（その17）

摘要

当時は、まだ地上に常置して、信号を現示する「常置信号機」の必要は考えられず、簡単な布や板を使った手信号方式が使用されていた。当時の信号係は山高帽をかむり、黒のコートに白ズボンという出立ちで、現在考えると、時代の先端を行く職業の服装なのかと思われるが、この服装が、かっての駅馬車の御者のものであったということを聞くと、それも当然なことだったかと思わざるを得ない。その御者の服装が、やがて騎馬の先駆者の服装となり、信号係の服装になっていったのである。