海外鉄道技術情報

摘要

鉄道電化の初期においては電力品質が主な問題であったので、交流及び直流駆動システムにおいて多くの研究が行われてきた。ここでは100件足らずの研究文献を通してこれを展望する。殆どの列車は単相駆動であるので負シーケンス成分(NSC)電流と正シーケンス成分(PSC)を生じるのが最大の問題である。都市列車システムは12パルス整流を採用しており11次及び13次高調波を生じ、交流の場合はAC/DC/ACコンバータを使用するため異なった高調波を生じる。無効電力については、最近のコンバータはパルス幅変調(PWM)を採用しているので力率は1であるが、列車変電所(TSS)では力率とNSCを一緒に補償することが求められる。静的VAr補償(SVC)が力率とNSCを一緒に補償するが電力系統内の高調波が増加する。