第五次環境基本計画中間取りまとめ

摘要

近年、世界中で極端な気象現象が観測され、強い台風やハリケーン、集中豪雨、干ばつや熱波など異常気象による災害が各地で発生し、甚大な被害を引き起こしていることが毎年のように報告さ れている。気候変動は、既に人類の存続基盤である環境に深刻な影響を及ぼしており、今後、温暖 化の程度が増大すると、極めて深刻で広範囲にわたる不可逆的な影響をもたらすおそれがある。気候変動に関する政府間パネル（I PCC)第5次評価報告書によると、気候システムの温暖化には 疑う余地がなく、大気は温暖化し、雪氷の量は減少し、海洋では温暖化と酸性化が進み、海面水位 は上昇しているとされている。また、2100年までの範囲では、人為起源の発生源の二酸化炭素（C O_2)累積排出量と予測される世界平均気温の変化量の間に、ほぼ比例の関係があることが明らか になっている。