震災時の道路規制考慮による津波避難時間改善に向けた数理的解析

摘要

2011年3月11日に発生した東日本大震災では，人々が想像もしなかったような津波が押し寄せ，多数の尊い命が失われた。また，その後，津波の避難のあり方についても見直されることとなった。国は津波からの避難の際には徒歩での避難を原則としているものの，2012年末の宮城県石卷市で起こった強い地震に対する津波警報が発された際に，車で高台へ避難しようとする人が多数存在したことによって大渋滞を引き起こしている。このような事態は，今後同様の大地震が起こった際にも起こりうると考えられ，早急な対策が望まれる。