デジ夕ル出版よもやま話

摘要

出版科学研究所の発表によると，紙と電子を合算した2020年の出版巿場は4.8%増の1兆6168億円だった。コロナ禍の特需と『鬼滅の刃』の大ヒットにより紙の巿場が1.0%減と小幅に留まったことと，電子巿場が28.0%増と大きく伸びたことで，2年連続で前年を上回った。電子出版巿場は3931億円となり，出版巿場全体におけるシエアは24.3%まで拡大し，ほぼ四分の一となつた。内訳は電子コミックが3420億円(同31.9%増)，文字系電子書籍が401億円(同14.9%増)である。ここまで大きく伸びた要因としては，昨春の巣ごもり期間に電子書店がテレビCMにより読者層を拡大したことと，これまで電子書籍に二の足を踏hでいた人気作家が，次々と電子化を解禁したことが大きい。