第1回高速道路の特定更新等事業と床版取替え工事

摘要

高度経済成長期以降に集中的に整備した道路橋において，車両の大型化や交通量の増加，積雪寒冷地や沿岸部など厳しい環境下での変状が顕在化しています。とくに,鋼橋の鉄筋コンクリート床版の健全度が低下しており，各高速道路会社では，耐久性に優れたプレストレストコンクリート床版へ取り替える床版更新工事が行われています。道路橋床版更新工事では,新設工事とは異なり，既設構造物の変状や環境に即した設計•施工が必要とされるため，調査・計画，設計，施工に至るまで幅広い知識が必要となります。たとえば，PC床版取替え時の主桁の照査や鋼桁の補修•補強時には,PC技術者が扱うことの少ない鋼橋や鋼部材の知識も必要となります。