平成の構造最適化を振り返る: 形状最適化·トポロジー最適化の発展

摘要

本稿では，形状最適化·トポロジー最適化の平成の30年間の発展の歴史について説明した.紙数の制約上すベての内容を含めることができないので，やや主観的になるが著者の最近考えることを中心に概説した.上に述べたように，方法論の発展により，最適化結果を見るだけでは形状最適化とトポロジー最適化の区別のつかない混沌とした状況に至っている.いずれにしても，平成の30年間で構造最適化は大幅に発展し，形状·形態が変更可能なさまざまな方法が提案されてきた.また，構造問題に限らず，さまざまな物理問題への適用も見られる.今後は，熱·流体問題などの複雑な物理現象を伴う問題に対しても構造最適化が可能になると期待している.