温故知新ITむかしばなしリレー式計算機: カシオの実用的な最初の電子式卓上計算機

摘要

リオデジャネイロオリンピックにおける日本の400Mリレーの銀メダルは、チームワークによる力の高まりを実感しました。次回2020年は東京オリンピックですが、前回の東京オリンピックが開催された1964年、トランジスタを使った電子式卓上計算機(以下電卓)の歴史は、豊洲の隣の東京晴海のビジネスショウ会場で早川電機工業(現シャープ)、キヤノンカメラ(現キヤノン)、ソニー、大井電気の4社が製品を発表したことから始まります。しかし、ここにカシオ計算機(以下カシオ)の名前がありません。カシオは、この当時スイッチングにリレーを使ったリレー式計算機を販売しており、一定の地位を築いていました。今回は、このリレー式計算機についてのお話をしましょう。