Glauber理論による陽子-原子核散乱の解析

摘要

陽子-原子核散乱をGlauber理論を用いて解析する。理論の有効性を示すため、実験で得られた断面積及び通常用いられる光学極限近似(OLA)との比較を行った。Glauber理論は多重散乱の効果を含むが、OLAはその効果を無視している。理論は実験データを良く再現し、多重散乱の効果は全反応断面積や弾性散乱断面積において見られた。その効果は特に微分弾性散乱断面積の散乱角が大きいところで違いが見られた。