高知大学理論物理学グループ

摘要

高知大学は、1922年に旧制高等学校として産声をあげました。戦後まもない1949年には、文理学部が設立され、1977年には理学部が独立、2017年には理工学部へと改組されました。その間、もともと存在していた物理学科が他の学科と融合し、物質科学科、理学科、数学物理学科などと名称は変わりつつも、基本は旧制高等学校の時代から何ら変わってはいません。それはすなわち、教員が二十歳前後の若者の感性•知性•悟性に訴えかけつつ、逆に若者からいい刺激を受けられるような相互作用が起こりうる場とでもいえましょうか。このような場の醸成には、旧制高等学校の伝統、規模が小さいが故に学生•教員間の距離が近い状況、さらには、学生•教員ともにその多くが県外、しかも四国に限らず全国津々浦々から高知の地に集うという地方の国立大にしては特異な事情が手伝っているように思われます。