MPEGビデオデータの動きベクトルを用いた圧縮領域における移動物体の検出と追跡

摘要

MPEGビデオ符号化では，圧縮するために動き補償を用いており，フレーム間における各領域のrn動き情報を動きベクトルとして生成する．この動きベクトルは動画像解析に役立つ情報と考えられるが，符号化rn効率を向上させるために生成されるものであり，必ずしも移動物体に沿って発生するものではなく，多くのノイrnズ的なべクトルも生成するという問題点がある．また，動きベクトルを用いた既存手法の多くでは，移動物体のrn停止や交差によって動きベクトルが失われるフレームに対して適用することが困難である．本論文では，MPEGrnビデオデータの動きベクトルから直接得られる特徴画像を用いた，移動物体の検出と追跡手法を提案する．特徴rn画像は移動領域を記録し，移動物体が停止していると考えられる領域を次フレーム以降も蓄積する．この履歴特rn性をもつ領域の特徴画像を用いることにより，移動物体が静止した場合やピクチャタイプなどによって動きベクrnトルが出現しない場合でも，移動物体の検出と追跡が可能となる．MPEG-4カメラで撮影した動画像を用いてrn実験を行い，提案手法の有効性を示す．