公共財供給問題としてのインフォーマルコミュニケーションのモデル化と創出メカニズムの分析

摘要

本研究は，共有スペースにおけるインフォーマルコミュニケーションを公共財供給問題の構造としrnてとらえてモデル化し，インフォーマルコミュニケーションが創出する状況について分析する．モデルではインフォーマルコミュニケーションを支援するツールが使用される場合を想定し，ツール使用者が含まれる状況において，理論分析，マルチエージェントシミュレーション，被験者実験を用いて意思決定を分析した．結果として，コミュニケ－ション支援ツールの使用者の割合が増えることで全体の会話参加率が高まることが分かった．また，ツール使用者の会話参加率に着目けると共有スペースの人数が2人程度のときに最も高く．なることが分かった．更に，実際のオフイスで測定する実証実験を行った結果，ソールを導入することで，共有スペースの利用回数や利用時間が増加することや，ディスプレイに表示された情報をきっかけに会話が起こることが確認された．これらのrn結果をもとに，インフす－マルコミュニケーション創出のためのツール導入に関する指針結ういて議論している．