対話的教示欠陥選択に基づく効率的な実欠陥・虚報弁別技術

摘要

液晶ディスプレイや半導体などを対象とした外観検査装置では，高感度化に伴い歩留りに影響を与える実欠陥とともに，正常部の誤検出である虚報が大量に検出されることが問題となりつつある．そこで本論文では検査装置から出力された欠陥候補を，実欠陥と虚掛二弁別することで高感度に実欠陥のみを抽出する手法を提案する．提案手法は，特徴空間における欠陥候補の分布特性を利用した教示欠陥選択を特徴としており，実欠陥数と虚報数に大きく偏りのある欠陥候補に対しても，ごく少数の教示で高精度な弁別を実現できる．ランダムサンプリングでは弁別正解率が90％以上となるまで900点程度の教示が必要であったが，提案手法では8点の教示でこれを達成した．