交通システムの将来像を描く: 観光立国実現に向けたインバウンド振興と公共交通

摘要

2013年6月の「成長戦略(日本再興戦略)」(閣議決定)において、震災後の回復がめざましい訪日外客数を2000万人とすることが触れられている。今後増加が期待される訪日外客は従前とは異なり、自ら日本国内を移動する個人旅行(FIT：ForeignIndependentTravel)が主役となることが明白であるため、公共交通の役割がク口ーズアップされる。個人の訪日外客が公共交通を利用する際の抵抗を極力小さくし、さまざまな商品開発等によって利便性を高めていくことが訪日外客を取り込んだビジネス展開には不可欠であり、インバウンド振興による観光立国の実現にもつながる。