子どもたちへのメッセージ

摘要

手許の古ぼけた本をめくるとこんな一説が眼についた。都市計画学の開祖、石川栄耀が書いた中学生の社会科副読本『都市』の一説だ。（社会科全書、岩崎書店、1953）「（略）…たとえばリオデジャネイロなどという町を見ますと、海岸一帯が公園でじゅうたんを敷きつめたような花壇になっており、夜はダイアモンドのような照明をつけます。そして人びとはそこでひまさえあれば話し、笑い、運動し、音楽をきいております。」都市計画は世の中への愛情だ、という石川はこれを「ラテンの夢」と呼ぶ。この本にはしばしば夢という言葉が出てくる。