情報連携学のー環としてのシビルシステム教育

摘要

東洋大学情報連携学部(INIAD: Information Networking for Innovation and Designィニアド)は単学科から構成される学部で、2017年4月に坂村健氏を学部長として発足した。モノのインターネット(IOT)の実現と人工知能(AI)の応用先は、社会のほとんどすべての分野に広がっている。そのため、これらの技術の社会への応用を成功させるためには、さまざまな領域を専門とする人々の連携こそが重要である。この発想にもとづいて発足したINIADでは、コンピュータサイエンス(CS)を基盤にしつつも、IOTやAIの応用先に力点をおいた教育を行い、連携の力を育むことが教育の基本目標である。カリキュラム(図1)においても、CSを連携の共通の基盤とした上で、学生は①惰報連携エンジニアリング、②情報連携デザィン、③情報連携ビジネス、そして④情報連携シビルシステム、の4つのコースに分かれつつも、連携して「文芸理の融合」を目指す。シビルシステム分野は、土木に加えて、建築学、環境科学、都市工学、産業生態学などをも含み、広く社会を対象にする。